ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

ユクが毎日行きたいところ。

ユクはどちらかというと仲良くできる犬が少ない。あちらが友好的に近寄ってきてくれても、マズルに皺を寄せて唸ったりする。そんな怖い顔をするから逃げられてしまうのだよ、と諭しても聞く耳を持たない。当たり前だ。 誰が気難しいって?(スミマセン) 多…

サクラサク。

北鎌倉駅を利用する学生は多い。鎌倉学園、北鎌倉女子学園、大船高校などの生徒がいつも、小さな駅のホームで賑やかだ。北鎌倉駅は小さいが、ホームは長い。横須賀線や湘南新宿ラインの列車が15両も連なるからだ。「次の列車は短い10両編成です」などとアナ…

桜咲く源氏山公園へ、ユクとゆく。

今年の桜開花は全国的に早いようだ。卒業式には遅く、入学式には早いという、空気を読まないタイミングでの開花だ。いや、暖かい気候を敏感に読み取って開花したのだから、むしろ敏感に空気を読んだ、と言える。 カートに乗るのも慣れたユク坊。 空気を読む…

稽古。茶の湯。犬との距離。

数カ月ぶりに茶道の稽古に出向いた。釣釜がかすかに揺れていた。五徳のない炉の景色は大変気持ちの良いものだ。稽古場が遠くなり、なかなか行けなくなってしまった。そのような状況になってからも十年以上経つので、我ながら「ようやるわ」と思う。 雨でも八…

可愛いのは犬か。それとも人か。

夕方の散歩。ある方面へ出掛けると、必ずと言って良いほどに出会う男性がいる。その方は犬を連れてはいない。お仕事は引退されているお年頃だろうか。毎日独りで散歩をしておられるようだ。よくお会いするので、もはや顔見知りみたいなものだ。当然ご挨拶も…

ダニーの季節。おやつの時間はチェックの時間。

入国規制が緩和され、ここ鎌倉でも外国人観光客が一気に増えた。大きなスーツケースを転がしながら、夜の北鎌倉駅周辺で彷徨っている外国人もいた。彷徨うべき駅を間違っておられる。 北鎌ってお寺が閉まると静かです。 ともあれ、マスクも個人の判断という…

早い春。

花粉症の症状が酷い妻は、お正月明けから花粉が飛んでいると言っていた。今年は花粉の飛散開始が早かった。あとは何が早かったのか、と言えば、春ではなかろうか。 人気が出てきたぜ。(桜目当てでしょう) 私は先週、薄手のダウンカーディガンという代物を…

ながらスマホ。

私はマルチタスクができる方だと自負している。マルチタスクとは、いくつかの仕事を同時に進めることを言う。現代社会での生活は大変忙しく、皆がこのマルチタスクを強要されているようにも見える。 シングルタスクな犬。 ランチを食べながら、電車に乗りな…

ラーメンを食べると花粉症がひどくなる(気がする)

二〇二三年は花粉の飛散が多く悲惨だ。まったく面白くない駄洒落のひとつでも言いたくなるほど、悲惨だ。飛散のピークはこれからだというのに、悲惨である。 怒りの湧くダジャレ…… 私の「デビュー」は遅かった。薬を飲み始めたのは、ここ五年くらいの話であ…

AI犬は生まれるのか。ディストピアワールド。

私にはかつて同じ会社で働いていたが、七八年くらいは実際に会っておらず、スマートフォンのメッセージアプリでやり取りを交わすのみ、という友達がいる。そんな彼と、頻繁にやり取りをしている。お互いに、このような返事を寄越すだろうと期待してメッセー…

クン活部長のお供。

夕方の散歩でどちらの方面へ出かけるか、ある程度のところユクに任せている。出発地点が北鎌倉なので、大まかに申せば、鎌倉方面に向かうか大船方面に向かうか、ということになる。その日、ユクは鎌倉方面に鼻先を向けた。 ユクは毎回行きたい所があるようだ…

縄張り意識。縄張り地図はどこまでも。

朝、散歩に出ようとユクを連れて玄関を出たときのこと。玄関に鍵をかける間、オスワリをして待つように教えている。が、今朝は座らずに小さく唸っていた。メーターの検針をしてくださっている女性だろうか。いつもユクは家のガレージ辺りに入ってきた人に唸…

風吹く砂浜へ、ユクとゆく。

まだ二月の後半だが、春一番が吹く予報。南風も強く、夕方まで強風注意報が発令されていた。それでも昨日から日曜日は海へ行こうと決めていたので、お昼頃にユクを連れて鎌倉方面へと歩き始めた。 鎌倉に着いて、コンビニに寄り、おにぎりを二つ購入した。妻…

むしゃくしゃした犬。天才的な見極め。

犬の行動を見て、馬鹿だな、と思うこともあれば、こやつ案外利口だな、と感じることもある。この地球で、人類に寄り添い、上手に生き残ってきたという点で、犬は実に賢い動物だと言える。人間の近くで暮らすことによって、食事にありつけたり安全性を保った…

相手によって対応を変える犬。散歩終わり篇。

相手によって対応を変える。これが人ならば、世間に疎まれそうな話だ。たとえば上司にはへつらっているが、部下には厳しく、手柄をすべて自分のものにしてしまうような課長は、ろくなものではない。また、自分より弱そうな人に向かってだけ偉そうにしている…

達観。お留守番を阻止したい犬。

ジムを移籍して、おかげさまでよく稽古に行けるようになった。ブラジリアン柔術の話だ。 引っ越しを機にフィットネスジムを近所の施設に変更する、というようなことと、ブラジリアン柔術のジムを移籍することとは少し違う。ブラジリアン柔術には、帯の認定制…

犬の散歩におけるマナー。

私が小学生の頃。つまり一九七〇年代から八〇年代にかけて。通学路にはよく犬の糞が放置してあった。風化して乾ききったものもよくあった。誤って踏んでしまうようなこともあり、その際は友達と大騒ぎをした。二一世紀となったいま、犬の糞が道に落ちている…

トム・ヴァーレインが亡くなった。

一九七〇年代の後半にテレヴィジョンという名のバンドを率いていたミュージシャンだ。このところ有名人の訃報続きで、時代の移ろいが身に沁みていた。はっ!と意図せず息が吐き出された。トム・ヴァーレインの訃報に触れたときは、何か他と違うものが感じら…

VERVE COFFEEへ、ユクとゆく。

北鎌倉に大変「オシャレな」コーヒーショップができた。「オシャレな」という表現をあまり使いたくないのだが、他に適切な表現が見当たらない。格好良いでもクールでもない、オシャレなコーヒーショップなのだ。名を「VERVE COFFEE」という。また、駐車スペ…

縄張り争い。犬のあるいはヒトの。

散歩中、周辺の匂いを嗅ぐことに忙しい。もちろん犬の話だ。ユクは本当に入念だ。趣味と呼んで良いものかどうか分からないが、それをして何になるのか、とよく考えてみても、やはり趣味としか言いようがない。そして、飼い主である私たちは、その趣味にとこ…

犬の食い意地。

ユクは食い意地が張っている。犬は皆そうだ、と言えばそうかも知れない。それにしても、食べ物のこととなるとあまりにも必死だ。もちろん、犬が人間のように、これは後で食べたほうが美味しくいただけそうだから少しとっておこう、などという考え方ができな…

爪切り嫌いの犬。

ユクは爪切りが嫌いだ。いや、大嫌いだ。うちにも犬用の爪切りがあるので、それで切らせてくれれば、それで事足りるのだが、相当に嫌みたいで、成功しない。仕方なく、動物病院で切っていただくことにしているが、あれだけ嫌なものをどのように成功させてい…

ヘソ天は絶対です。

私は自宅で独りで仕事をしている。コロナウイルスによるパンデミックが起きる以前からそうだ。世間の皆さんも(もちろん職種によるが)、ようやく家で仕事をすることの快適さにお気付きになったようだ。こちらとしても、「打ち合わせをしたいので、取り敢え…

形から入る。

「形から入る」という言葉は、どことなく悪い意味のように感ぜられる。この言葉の使われる場面のためだろうか。「またすぐ形から入る」などと言われて、実力も伴っていないのに誠にすみません、といった気持ちになってしまうような覚えがある。形から入るの…

シンギュラリティを迎える人間と犬の生きる道。

AIに関するニュースや話題が溢れている。 インターネットの黎明期には、パソコンとインターネットが頭の中で一緒になってしまっている年配者がおられた。今ではインターネットはパソコンで使うものではなく、スマートフォンで使うものとなっているので、スマ…

鎌倉、大仏ハイキングコース。茶室跡へ、ユクとゆく。

二〇二三年一月二日。葛原岡神社でお祓いをしていただき、清々しい気分となった私たちは、浄智寺、源氏山から長谷へとつながる、「大仏ハイキングコース」を進んでいく。源氏山からは、化粧坂切通を下れば、短時間で自宅に帰ることができる。しかし、この日…

葛原岡神社への初詣に、ユクとゆく。

元日はお寺を巡った。二日はいよいよ神社への初詣だ。鎌倉には鶴岡八幡宮がある。圧倒的にお寺のほうが数が多いように感じられる。ただ、鎌倉の人にとって、神社と言えば鶴岡八幡宮なのだろう。そんな気がするだけだが。 私たちの初詣は、鶴岡八幡宮ではない…

二〇二三年元日のお散歩。

元日。いつもの浄智寺へ。毎朝通っている浄智寺だが、普段は外からお堂を拝見するだけだ。元日は中へ入ってユクを連れてお参りをした。私は本堂裏にある、小ぶりな観音像が好きだ。小さな仏像だが、お寺で観るから小さいのであって、きっと自宅に設置すれば…

二〇二二から二〇二三。年越しはいつも嫌な感じがする。

北鎌倉に越してきてから、大晦日は駅前の円覚寺に出向き、除夜の鐘を聞きに行くということを数年間している。パンデミック前は、整理券を得て、除夜の鐘を撞かせていただいたこともあった。昨年からは、一般の者は撞かせてもらえなくなった。お坊さんたちが…

笑顔の毎日。良いお年をお迎えください。

ユクがうちへ来てから三度目の年末である。二〇二〇年の春にうちへやって来たから、丸二年は犬と暮らしてきた。最初は何も知らない分からないという状態であったから、そこから考えれば、随分と慣れたものだ。世話は毎日のことなので、慣れて然るべきだ。 仲…