ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

儚きもの。私たちの幸運。

茶の湯に関わっていると、年末年始がずっと忙しい。風炉から炉に変わる十一月に炉開きというものを行うが、これは「茶人の正月」と呼ばれている。十一月からすでにお正月が始まったような気持ちになる。十二月には正月への備えを始める意味で、事始めという…

息子ITサポートセンター。ピリッとしなかった犬。

四国に住む父親に会いに行った。田舎は個人に割り当てられている面積が、どこに行っても広い。つまり、人口密度が低いということだ。自動車も余裕をもって走ることができる。いや、昔ながらの田んぼ横の農道などは狭いし、夜は暗いので、通る道による。が、…

久しぶりの飛行機。甘やかされる犬。

少なくとも二年は乗っていなかったか。とても久しぶりに飛行機に乗った。大阪から搭乗した。パンデミックを抜ける小さな穴が見つかったような空気が世の中に流れてきた。空港へと向かうモノレールの中でも大きなスーツケースを転がしたご婦人二人が賑やかに…

再会にピリッとした犬。

過日。三泊四日の出張で、しばらく家を空けた。ユクと三日離れるのは初めてだったかもしれない。ひょっとしたら、帰宅したときには飛び跳ねて再会の喜びを表現してくれるのではなかろうか、と考えた。 四日間の犬の世話すべてを妻にお願いした。世話は大変だ…

おじいちゃんのお墓参り

国の要請で、県をまたいだ移動をしないでください、とのことだったので、この二年間、毎年行く初詣やお墓参りなどを自粛してきた。このまま神社やお墓参りに行かない人間になるのも嫌なので、そろそろ行きたいな、と考えていた。非常事態宣言も解かれている…

理想的な妻と犬。

前回の文章をアップしたのち、それを読んだ妻から「まるで家庭がうまく行っていない人が書いているようだ」とお叱りを受けた。 私としては、孤独を感じやすい無駄な飲み会や謎の集まりがこの時勢のため減少し、孤独を感じる機会も無くなり、おめでたい、くら…

孤独を感じるときはいつか。

ユクは散歩の帰り道、よく振り返る。おそらく友達の犬を探しているのだろう。そのように見える。あまり知っている犬に会えなかった日は、少し不完全燃焼の様子だ。寂しいな、と感じているようにも見える。しかし、犬は「孤独だな」とは感じていないと思う。…

お天気、気温、日の入り時刻。

波乗りをする人たちにとって、波の状態は常に、とても気になるものだそうだ。アプリや定点カメラなどの情報とにらめっこ。波乗りに出かけるタイミングを見計らっている。私は(色々な意味で)波に乗ることがないので、そのようなそわそわとした状態を経験し…

半年おぼろ。一年もすればすべて忘れる。良いお年を。

二〇二一年が終わろうとしている。人間の記憶をおぼろにしてしまうのに、半年という時間は充分だ。オリンピックは今年のことであったか。半年も経たないのに、昨年の事のように思える。「東京2020」という変更のなかったタイトルが余計にその混乱を招いてい…

犬と寝る計画。その後のその後。

最初の最初。ユクを寝室に入れ、人間のベッドの横で眠らせるようにした。しばらくすると、朝方、ユクが人間のベッドを覗き込み、飛び乗ってくるようになった。朝、飼い主と目が合うと、ベッドに乗って良いのだ、というユク独自のルールに基づいているようで…

言葉を変えてイメージアップを図る技。

言葉を巧みに使い、受け手のイメージを変えようとする手法がある。「ラウンジウェアセットアップ」という品物は、スーパーで「スウェット上下」として千五百円程度で売られていたものと同じだ。「ワンマイルウェア」というものも、「近所にしか出歩けない服…

ショッピングカートに乗った犬。

ショッピングカートに小さな椅子が付いていて、それに子供を乗せるようになっているものは昔からある。自我が芽生え、乗りたいな、と思える年齢になったときにはショッピングカートになど座らせてもらえず、残念に思った。座った記憶はないが、あそこへ座ら…

ユクが野性にもどる道。

過日、二人と一匹で、ハイキングコースを歩いた。正午過ぎに出かけて、帰る頃には暗くなっていたので、四時間くらい歩いたろうか。 普段の昼間は寝ていることの多いユクだが、外が大好きだし、昼間に出かけようと連れ出しても、まったく嫌な風ではない。むし…

君には名前がある。ユクというのだよ。

ユクは自分の名前を覚えているだろうか。この人たち、機嫌よろしく撫でにくるときはやたらと「ユクユク」言ってやがるな、くらいには感じているのかもしれないが、それが自分の名であるということまでは、果たしてどうであろう。 散歩中、「あれモモちゃんじ…

空気など読まない犬とマスク社会の恩恵を受ける飼い主。

ユクは本当に気まぐれと言おうかマイペースな犬だ。飼い主が家に帰ってきたとき、きゃあうれしいよ!ぴょーんぴょん!という反応をしない。犬を飼う前は、犬というものはそういう反応をするものだと決め付けていたが、そうでもない。そのようなことは犬によ…

「葉っぱが紅いだけじゃん!」

かつての同僚がそのとき付き合っていた彼女と紅葉を観に行った際、その彼女の口から出たセリフだ。同僚はそのことを大変残念そうに話した。デートのために紅葉の頃合いも見計らい、良い景色を見せようと苦心して連れて行ったのに、紅葉などつまらないから早…

北鎌倉「欒(おうち)カフェ」へ、ユクとゆく。お誕生日会の記憶。

ユクと散歩をしているときに、毎日のように前を通っていながら、なかなか行くことのできていなかったカフェに、ようやく行くことができた。とっても美味しいモンブランと深煎コーヒーをいただいた。そればかりか、なんとユクも一緒にお邪魔して、小一時間ほ…

プーさんスタイルで震える犬。

ユクは二週間に一度、シャンプーしてもらえる。「してもらえる」というのは勝手な人間目線である。至れり尽くせりで羨ましいなぁと思うのだが、犬の方はそのようなことは感じてなさそうだ。ユクは水が苦手だから当然のことだろう。私たちが風呂場の準備をし…

犬との散歩の効能。

ここのところ大変忙しい。犬の世話ではなく、仕事の話だ。パンデミック以前から自宅で仕事をしてしたので、仕事のスタイルはさして変わらない。しかし、周りが変わった。仕事の開始が早いし、終わりが遅くなった。「打ち合わせをしたいから来て欲しい」と呼…

決まった場所。座りたい席。

ユクと暮らし始めた頃は、散歩に出ている最中、気が休まらなかった。ユクがどこで用を足すか分からなかったからだ。いまでも少しその気持はあるけれど、大体において決まった場所ですることも判明したので、最初の頃より落ち着いて散歩に出かけることができ…

フランスでペットの販売が禁止された。

私は特別な動物愛護の思想を持っているわけではないが、同じ地球に暮らしている動物たちに対して、健やかに生きて欲しいとは考えている。また、人間以外の自然を脅威に晒す力を持ってしまった種としての責任も大きいものだと理解している。なので、このフラ…

脱いだらすごい犬。

ユクの名の由来でもある鹿柄。厳密に言えば、鹿とは白と茶のポジションが逆のように思う。しかし、ユクを見た方が「バンビちゃんみたいね」と言ってくださる。脳内で色変換して、ユクを鹿に見立てていただいているものと思う。 ユクは宮古島で保護された。南…

ユクは時折、クールに見える。

大好きな犬や、おやつをたっぷりくれる人に出会ったときのユクは、まったくクールではない。落ち着きがなくそわそわしている。好きな子に対して、もっと堂々と構えていたほうが向こうの方から寄ってきてくれるのでは、と思う。それなのに正面から鼻先をペロ…

二度目のドッグランでユクの成長を感じた。

約一年ぶりに、ユクをドッグランに連れて行った。初めてのときは、犬のほうがすぐに飽きてしまい、早く帰りたいといじけ気味だった。今回はどうだろうか。 着くといきなり、ユクは警戒感を表した。多数の犬の匂いを察知したものと思われる。お友達が沢山でき…

犬の寝相

ユクはくるくる回って、パタンと伏せて、よくとぐろを巻いている。それは、夜一緒のベッドで寝ているときも同様だ。 巻いているユク坊。 一緒に寝る際の位置取りは問題だ。ユクがとぐろを巻く場所によって、人間の寝床が狭くなり、ベッドから転げ落ちそうに…

勇気を出した犬。二週間に一度のシャンプー。

犬とマリンスポーツをする。妻はそのような夢を持っていた。夢を諦めていないだろうか。だが、ユクとその夢を叶えるのはかなり難しそうだ。玄関を開けて雨がザアザア降っていると、あからさまに暗い表情になるし、少しの水溜りですら、怯んで立ち尽くすユク…

吠えちゃった犬。

ユクはお隣りに住んでいる黒柴君が大好きだ。彼との窓越しでの初対面では吠えた。このとき初めて、ユクの吠える声を聞いた。その後直接ご対面し、ワンプロをけしかけたものの、マウントを取られお腹見せポーズ、完全服従の意思が芽生えたのか、お隣りのワン…

人気者になりたい。

犬には悪人を見分ける能力があるのだろうか。この一年間、ユクが唸ったり吠えたりする様子を見てきて、そのように感じる。ただし、あなたは悪い人ですか、と吠えられた人に尋ねるわけにもいかないので、本当のところはなんとも言えない。そもそも悪とはなに…

科学者の亭主。

私は不思議なことや謎めいたことが好きだ。幼少の頃はこの傾向が大変強く、「世界の七不思議」や「世界の怪奇現象」などの本を好んで読んだ。「キミは名探偵」というような謎を解くような本もよく読んだ。不思議なことを不思議に思い、そこをきっかけに科学…

水分を摂らない犬に水分を。

私はあまり水を飲まない。水分を摂らないと身体に良くないことは知っているが、食事のときなどにガブガブと水を飲むのはいかがなものだろうか。噛めば唾液も出るので、まったく困らない。味が水で薄まってしまうのももったいない。そのようなことで、特に食…