ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

灼熱!真昼の散歩。

その日。私は大阪へ、出張しなければならなかった。
お昼くらいには出掛けるので、その前に少しだけでもユクの散歩に行くように、と妻に命じられていた。朝の散歩から夕方の散歩まで、時間が空いてしまうからだ。

中之島公会堂

外は灼熱である。
しかし、命ぜられた使命を果たさねばならない。
「ユク坊!ちょっと散歩行くぞ!」
と私が言うと、寝ていたユクは顔を上げた。その顔にはなんで?と書いてある。外が暑そうだからか、妙な時刻だからかは判らないが、ユクはまったく気乗りしていない。すまんな、私も命ぜられた身なのだよ。

散歩に行こうと説得されているユク坊。

玄関で散歩の準備を終え、賢く待つユク坊。
行くとなったら、こうだ。
ガチャ。玄関を開けた。暑い。
ユクがたじろいでいる。

本気か?

一歩を踏み出したのが心なしか遅かったが、歩き始めた。用足しだけでも、ということで広場まで出たが、ユクの顔を見ると、はよ帰ろや、という顔をしている。

あっち、暑そうだぜ。やめとこや。

帰るか?と声をかけたら、いそいそと家の方に向かって歩き始めた。帰り道でも玄関前でも、何してくれるだ、という顔で見上げられた。すまんな、命じられた身なのよ。

ほれみてみ。あちー!はよあけろ!

妻が、犬の首に巻くひんやり首巻きを買ってくれていた。ユクは嫌がりはしないが喜びもしない。これは効いてるのだろうか。そもそも着け方が間違っているのだろうか。

しばらく試してみたい。

なんだか違う!?