おうちカフェの方とはいわゆる「犬友」である。
犬を飼っている者同士、散歩中にお会いすることが多いので、徐々に関係が築かれていく。これが「犬友」だ。幼稚園生の保護者同士がお迎えなどで知り合う場合は「ママ友」と呼ばれているように思う。すると、本来は「犬友」ではなく「飼主友」が正確なのだろうか。「犬の飼い主友達」が省略されてのことなのかもしれない。「ママ友」も母の友達のようで、少し考えてみれば妙な呼び回しだ。「ママ友」ではパパはどうなるのか、という問題もある。「保護者友達」だから「保護友」が正確だろうか。それでは「元保護犬を飼っている友達」かもしれず、紛らわしい。「親友(おやとも)」?いや、「親友」はおかしい。可笑しい。
おうちカフェには二匹の看板犬(ユクと同じく番犬気質があるため看番犬と紹介されています)、らんちゃん、まるちゃんがいる。ユクは知った仲だ。ユクがうちに来てからすぐに知り合ったので、四年くらいの付き合いである。彼女たちもまた、元保護犬だそうだ。
おうちカフェでランチを食べるのは二度目だ。
前回は随分緊張したのだが、今回は、ユクも落ち着いてくれていて、ゆったり過ごすことができた。
ユクとまるちゃんの関係は不思議だ。
仲良く遊ぶわけではない。だが、お互いに匂いくらいは嗅ぎ合ったりはする。淡い関係で良い。お店の中ではウロウロするものではないぞ、とまるちゃんがユクに指導してくれているようにも見える。ユクはそれを理解しているようで、自分の居場所を見つけて大人しくしている。まるちゃんがしっかり仕事をしてくれて、私たちの食事時間も確保される。ありがとう。
妻はハンバーグランチ、私は鎌倉ハムのサンドイッチを食べた。オムライスも食べたかったが、また今度だな。なんとなれば、今日のメインディッシュは「まあるいピーチタルト」だからだ。これは季節のデザートなので、機会を逃すとまた来年、ということになってしまいがちだ。まさにそれが続き、三年越しくらいの時を経て、ようやくここにたどり着いた。
眼前に「まあるいピーチタルト」が現れたときには感嘆の声を上げてしまった。
来週もまた食べたいが、そういう贅沢はいけない。
また来年も食べられたら良いね。
そのくらいがまた幸せというものである。