ネットフリックスで「極悪女王」を観た。
子どもの頃にプロレスラーに憧れたことが少しでもあれば涙する作品だと思う。
ビューティペア、クラッシュギャルズ、は知っていたけど、当時そんなに女子プロレスを観ていたわけではない。
この作品の、画面から醸しだされる昭和の雰囲気が自分の過ごした昭和の時代を思い起こさせてくれる。プロレスの流血ショー、しかも女性がそれをやっていたのだから、昭和は色々まだ緩かったのだと痛感する。
平成に入る寸前まで、いや平成に入ってからもしばらくは緩かったように記憶する。
職場で煙草も吸えた平成の会社。歩き煙草をしている人もまだ多くいた。飛行機でも喫煙席があった。新幹線にも。
ダンプ松本とクラッシュギャルズが同期だったとはと驚いた。同期だからこその最後につながる。泣けました。
流血を辞さない極悪非道な行為も、プロレスというショーの中で行われているのなら、まだましである。
ユクの場合は、本当の流血騒ぎが起きかねない。
ただ、ユクのために申し上げれば、ユクはただ怖いだけなのだ。ビビっている。嫌いな犬が近づいてくると、ハァハァ息を上げている。抱き上げれば心臓がバクバク動いている。言葉が分かれば、何かを言ってやり、なだめてやることもできよう。
穏やかに接することができるところしか見たことがない人は、吠えるユクを見て、ユクちゃんもそんなことになるんだね、と言ってくださる。だが、嫌われている方の飼主さんは吠えるユクしか見たことがないわけで、こいつは狂ったヤベー犬だ、というレッテルを貼っているかもしれない。
北鎌倉の極悪大王と呼ぶには、少し実が伴っていない。