ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

クン活部長のお供。

夕方の散歩でどちらの方面へ出かけるか、ある程度のところユクに任せている。出発地点が北鎌倉なので、大まかに申せば、鎌倉方面に向かうか大船方面に向かうか、ということになる。
その日、ユクは鎌倉方面に鼻先を向けた。

ユクは毎回行きたい所があるようだ。いや、目的地というよりはルートが大切で、道すがら忙しく道路脇を嗅ぎまわっている。

先は長い。

鶴岡八幡宮の参道、若宮大路の真中を通る、段葛はユクのお気に入り散歩コースである。ひょいと一段高い所へ上がり、嗅ぎ始める。前を見ると、まだ段葛の出口は遠い。この距離をずっとクン活部長に付き合わねばならないと思うと、溜息が出る。しかし、夕方の散歩はユクにとってのメインイベントである。付き合ってやらねばならない。熱心な部長さんにお供だ。

一段高いところがユクの通り道。

段葛での活動が終わり、ようやく帰路に。
そこで、小柄のジャックラッセルテリアを連れた男性にお会いした。しばしばお会いする方だ。ユクも唸ったりせず、近付いて行った。

まだまだ行くぜ!

しばらく一緒に歩かせてもらった。犬がいると毎日外に出かけられるので良い、というお話や、犬は空気を読むし、時間に正確だ、というようなお話を聞かせていただいた。

そして、以前に飼っていた犬が亡くなったときのこともうかがった。今連れているジャックラッセルテリア君がすでに一緒にいたので、なんとか大丈夫だった、と仰った。

私は、この犬が初めてなので、ペットロスのことは、恐ろしくて仕方ありません、と申し上げた。

「いやあ、本当怖いよ。入れ込み過ぎちゃうんだよな」

入れ込み過ぎない飼い主も少ないだろう。
後悔の無いように、沢山のクン活に付き合ってやるしかない。

部活の後は、お腹空いちゃうな。