人生半ばである。
後半に近いほうだろう。それでも呑気に犬とだらけて過ごしているのは、終わりが分からない、つまりそのときがいつ来るのか分からないからである。そのときが突然来れば、来たことも分からず終わる可能性すらある。実際そのような最期を迎えられた方も大勢いるに違いない。
私のお茶の先生は、「私は危篤です」と、朝におっしゃい、その夜に亡くなった。このように逝く方は珍しいのではないか。誰もが一度しか経験出来ぬ事ゆえ、はっきりとは言えない。その代わり適当にいう事も出来るので気をつけたい。
毎晩床に就いて、夢を見たりしているが、意識があるわけではない。そのまま目覚めない可能性も十分にある。
英語にミッドライフクライシスという言葉があることを今年初めて知った。お医者さんに言えば、更年期障害ですね、と言われてしまうたぐいのことかもしれない。その更年期障害も今ひとつ判然としない。そもそもは女性ホルモン云々ということらしいので、女性特有の事かと思いきや、男性にも更年期はある、などと近年では聞くところである。
四十代五十代がやる気を失ったり、沈んだ気持ちになると、ミッドライフクライシスかも、などと考えなくてはならないのか。そんなことは十代の頃からあったではないか。
クリスマスイブにこのような文章を書いている時点でミッドライフクライシスなのかもしれない。
ユク坊、散歩に出掛けようぜ!