ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

二〇二三年元日のお散歩。

元日。
いつもの浄智寺へ。毎朝通っている浄智寺だが、普段は外からお堂を拝見するだけだ。元日は中へ入ってユクを連れてお参りをした。私は本堂裏にある、小ぶりな観音像が好きだ。小さな仏像だが、お寺で観るから小さいのであって、きっと自宅に設置すれば大きいのだろう。そのくらいのサイズだ。今年もよろしくお願いします。

浄智寺の中には狸の像がある。怪我をした狸を助けて……などのサイドストーリーがあったように思う。ユクが狸像に興味を示さないので、さっと通り過ぎた。猫の抜け穴に頭を突っ込むユク。向こうに動きを止めて息を潜めている猫が見える。ユクには見えていないのだろうか。それとも気づかなかったふりをしたのだろうか。深追いをやめて次の順路へ向かった。

狸をスルー。

笑福亭鶴瓶を思わせる布袋尊像を拝み、浄智寺を後にした。年に二三回だが、中から観る景色もとても良い。今年はもう少し中を歩きたい。

猫の匂いに敏感です。

続いて坂を鎌倉方面へ上る。建長寺に向かうのだ。
建長寺を奥まで歩くと、天狗像が立ち並ぶエリアに突き当たる。そこの階段を登りきると富士見台という、大変見晴らしの良い見物台に行くことができる。ここへユクと来るのは初めてだ。正月早々、ユクと階段を駆け上がる。こちらもトレーニングのつもりで、ユクに負けじと並んで駆ける。ユクの口が開いてきた。こいつ、疲れてきたのではないか。いや、そもそも私の口はずっと前から開いている。頑張ったが、ユクの勝ちだった。

階段ダッシュを終えた私たち。(小)

富士山が綺麗に見えた。ユクはまったく興味がない。富士山と一緒に撮影するには、ユクの立つところは低いので、抱っこしてやる。無理矢理にユクと富士山を入れて記念撮影をした。その後、山を抜け、明月谷の山道を降りてきた。
元日からお寺と山路を沢山歩いた。山林を歩いていると、少しひらけた場所に出た。ひと休みして、上衣を脱いだ。

ユクは匂い嗅ぎに忙しそうだ。