犬の散歩中、犬を連れている人と出会うと自然と挨拶を交わすようになった。犬を連れている者同士の見えない連帯感がそこには存在する。犬と暮らし始めて、犬と散歩に出かけるまでは知らなかった感覚である。しかし、私は、相手が犬を連れていようがいまいが、率先して「こんにちは!」と言うようにしている。この辺りに引っ越してきて2年ほどの新しい住人であるし、邪気なく自由に振る舞う犬を連れていることもあって、そのような方針で散歩をしている。挨拶は、返されなくても先手が良いと思う。
休日に、少し遠くからゴールデンレトリバーとともに男性が二人でやってくることがある。そして、うちの近所の広場でしばし休憩される。二人はそれぞれにゴールデンレトリバーを連れてくる。同じ幼稚園に通う園児の親同士のことをママ友と呼んだりするが、この場合は同じ犬種同士のパパ同士でパパ友とでも言うのだろうか。おそらく言わない。犬友?それも変だ。
互いに犬連れということで、すぐに仲良くしていただいた。が、問題は犬だ。ユクは自分より大きな犬が苦手なので、その2頭がやって来ていると相当な距離をとって警戒をしていた。私たち飼い主が、向こうの犬たちと仲良くしていると、すきをみてユクも近づき始める。根気よくそのような経験を重ねて、いまでは自分から駆け寄っていくまでになった。
ゴールデンの飼い主さんたちと雑談をしていて、その一方の男性が矢沢永吉の大ファンであることが判明した。熱心な矢沢ファンにお会いするのは人生初だ。
そして、矢沢ファンが車のナンバープレートを「830」で取得していることが多いことを教えていただいた。数字の語呂合わせで「830(ヤザワ)」ということらしい。これを知ってから、車のナンバーが気になって仕方ない。犬の散歩中もお家のガレージに駐めてある車のナンバープレートをチェックする習慣ができた。
おかげで、ご近所でどの家の方が矢沢永吉の熱心なファンであるのかを私は知っている。(たまたまの可能性もあるが)
その他、お名前と見受けられるナンバーも多い。「7110(ないとう)」「1101(いとい)」「661(むろい)」「6624(むろふし)」「310(さとう)」「141(いしい)」「510(ごとう)」などが観察される。表札と一致した場合はクイズに正解したときのような爽快感すらある。
ちなみに、「1192」もよく見かける。さすがは鎌倉だ。