ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

お腹が緩くなった犬と人間。ストレス耐性を鍛える。

ユクちゃんがおしっことうんちをしている。
という妻の声で朝、目が覚めた。寝ぼけた頭で状況がよく掴めない。
どこで?と私。黒いマットのところ、と妻。
リビングのフローリングが滑りやすいので、トレーニングのときに使うようなマットを犬のために敷いている。その上でしていたようだ。相変わらず、こういうときはあたふたするだけで、何もできない私。

 

幸いユクは元気そうで、いつもどおりふかふかの犬用ベッドで丸くなっていた。表情はちょっと申し訳無さそうな感じになっている。犬は賢い。朝の散歩に連れて行くが、さすがに便は出なかった。お昼ごろ、ユクが外に出たそうな仕草をするので、連れて行ったら、柔らかい便をした。お腹緩くなってたんだね。やはり犬は賢い。

 

前日、午前中は近所の広場でお友達の犬と遊び、昼からは「横浜自然観察の森」というところへ行った。昼寝もせずに歩き回ったので、少しリズムが狂ったのかも知れない。おやつを色々いただいたりもした。また、拾い食い疑惑も捨てられない。

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「自然観察の森」に着いた(ワクワク)

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湿地を果敢に覗き込むユク

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足を踏み外しあわてた!早く湿地帯を抜け出したくなったユク

ユクの日常はこんな感じだ。朝、短めの散歩へ行き、帰って朝ご飯を食べ、睡眠。正午ごろ、お家で遊んでからおやつ、また少し睡眠。そして午後3時ごろ犬から遊びのお誘いが始まる。夕方からは60分から90分ほどの散歩に出かけて、帰って夕ご飯を食べ、またまた少し睡眠。夜もドタバタと遊んで、就寝。という感じで日々暮らしている。遊びはロープを用いた引っ張りっこやボールを投げての持ってこい遊びが主だ。散歩中に出会った人におやつを上手にもらうため、お手の練習もしている。お昼は小さな庭に出て、のんびり日向ぼっこしたりもする。

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庭で陽を浴びながら根っこを味わうユク(こらこら!)

なんとなく、このリズムを崩さないほうが、犬の(とくに便の)調子が良いように感じる。柔らかい便が出てしまうときは、大きな犬に会って怯えてしまった後などに多い。精神的なストレスにさらされるとお腹が緩くなるのは人間と同じなのだろう。

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私も初めて就職をした22歳のとき、満員の通勤電車が嫌でお腹が痛くなり、地獄のような毎日を送った。人前で話すことが苦手なのに営業の仕事をするのも嫌だったし、すぐにお腹の具合が悪くなった。出先で倒れて救急車で運ばれたこともあった。できれば黙々と何かを作る仕事でもしていたかった。

 

しかし、緊張するとお腹が痛くなるというのは、ストレスへの耐性を強くしていくことで少なくなっていくものだ。今では大広間で何十人を前にしてお茶の点前をすることも、大学の大講義室で200人ほどの生徒を相手に講義をすることも、ライブハウスで数十人を前にギターを弾いて歌うこともできる。数万人の前でも演奏してみたいものだが、それは叶っていない。いずれもストレスを感じていないわけではないがコントロールできるようになっていったのだ。ストレスから逃げてしまえばそのときは解決するが、耐性を作って行かなければいろいろな経験ができなくなってしまう。(耐性が不要な経験もあると思う。満員電車の件は、会社の近くへ引っ越しすることで回避した)

 

そういうことで、ユクにもいろいろな経験をしてもらうため、ストレス耐性はつけていってもらいたい。実際、何頭かの大型犬とはすでにお友達になり、遊べるようにもなってきている。その調子だ、ユク坊。

 

お腹が緩くなっても食欲はあるようだった。しかし、油断は禁物。その日は主食のドライフードのみを与えるようにした。そして、翌日の朝。リビングに粗相はなく、朝の散歩に連れ出た妻によると、普通の便が出たとのことだった。散歩から帰ってきたユクは、ご飯がもらえる期待と喜びをジャンプで表現していた。ユクの体調を知るバロメーターでもある。

一緒に具合が悪くなっていた私の体調も一気に良くなった。

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朝ご飯もらえるぞの舞