ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

食べるもので犬の性格は変わるのか?

私は四十を過ぎてから、ブラジリアン柔術というものにのめり込み、この6年間で身体が大きくなった。体重にして6kgほどだ。それでもまだ痩せている方なので、どれほどのガリガリ男であったか、と思う。

よく食べるようにもなった。ブラジリアン柔術というのは、簡単に言えば寝技中心の柔道と言えば想像しやすいだろうか。投げ技一本はないが、関節技と絞め技では一本がある。全身運動であるし、有酸素と無酸素の運動(身体の動き)をどちらもしなければならない。これだけの運動をしたことは、学生のときを含め、生まれてこの方なかった。四十を過ぎて、ようやく腹が減るようになり、食への関心も高まった。今では食べることが趣味というレベルまでに達した。

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食べることが大好きなのは、ユクも同様だ。おやつをチラつかせると、とても良い顔でお座りをする。どんな手を使えば人間が食べ物をくれるか、を理解することに長けている。

散歩中、匂いを嗅いで、お友達の犬の情報でも探っているのかと思いきや、パクっと何かを口に入れることもある。食べ物の匂いを嗅ぎつけていたのだ。落ちているものを食べるほど、食べることに執念を燃やしている。そう、ユクは拾い食い王でもある。これは何とかやめさせたいのだが。

1歳(推定)を過ぎ、ユクも随分穏やかになった。よその犬に対して唸ってばかりいたのが、落ち着いてご挨拶できるようになってきた。引っ張りぐせも心なしか少なくなってきたように感じる。穏やかになったらなったで、やんちゃでなくなるのは、寂しく感じた。

いや、待てよ。
ふと、思い返した。

うちへ来てからしばらくは、パピー用、つまり仔犬用のフードを与えていた。1歳になるころ、大人用のものをいくつか試してみた。穏やかになったな、と感じたのは、魚から作られた固形フードに切り替えた後だった。もしかして、このフードチェンジの効果で性格が?まさか。

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実験してみた。大げさな実験ではない、もとのフードに戻すだけだ。すると、あのやんちゃなユクが帰ってきた。うれしいやら面倒くさいやら。

現在はまた、魚系のフードにしている。近所の犬の飼い主さんからも、ユク君は落ち着いたね~などと褒められることが多くなった。本当にフードのおかげで穏やかになっているのだろうか。半信半疑ではあるが、このまましばらくは魚系のフードを、拾い食いの王様には召し上がっていただこうと考えている。

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王様らしい風格でご飯の用意を待つユク坊