ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

蜂に刺された犬。スズメバチに尻尾を刺されたユク。

まず初めに。
飼い犬が蜂に刺されてしまって、どうしようか、という状態でこのページを見ている方は、いますぐにグーグルマップを立ち上げ、近所で営業している動物病院を探し、獣医師に診てもらうことを強くお勧めします。

急げ!

三連休最後の朝。妻がユクを連れて散歩に出掛けた。その日、私は家の用事をする係であった。玄関で見送ったあと、すぐにチャイムが鳴った。モニターを見ると妻だ。すぐに引き返してきたらしい。ドアを開けると、妻がユクを抱っこした状態で言った。「ユクが蜂に刺された!」最近、家の裏の外灯ポールにスズメバチが群がっていることがあった。ポールの穴から侵入し、中に巣を作っているようだった。やはりその近くで刺されたようだ。痛いときと悲しいときの入り交じったような声を出すユク。悲痛とはこのことか。このような鳴き声をユクが発するのを聞いた事がなかった。

すっかり気が動転している私は、人間用のポイズンリムーバーを手にしていた。毛に覆われた犬には無効だ。妻は、病院に連れて行かないと、と言った。「救急車!」と言われた私は、また人間用の救急車をイメージしたが、妻が言っていたのは、犬用の救急車の話であった。care-pets-kamakura.jpいやいや、うちには車がある。こんな時こその車ではないか。運転は好きではないが、ユクの一大事、そんなことを言っている場合ではない。幸いなことに昨日、ホームセンターへ車で行ったので、車を運転する心の準備はできている。ユクは、痛悲しい声を出したままだ。頑張れユク。

前日のホームセンターでのユク坊。

さあ、車に乗るぞ。車に乗るのが好きなユクは、こんなときでも、率先して車に乗り込んだ。車好きで良かった。車内でも悲痛な声は続く。情けない顔をしている。車を出したものの、近所の動物病院が開いているかどうかは不明だ。とりあえず一番近くにある動物病院の前を通ってみる。電気が点いている。開いていた。病院の前に車を華麗に停めることができた。緊急時には運転も上手くなるものだ。

妻が受付に行き、診てもらえるかどうかを確認した。大丈夫だった。とりあえず良かった。

動物病院で尻尾が下がり切ってしまったユク坊。

病院が大嫌いな犬は、台に載せられても、暴れて患部を診てもらうこともできない。それでもなんとか注射を二本(ステロイドと抗ヒスタミン)打ってもらい、治療を終えた。動物病院のお医者さんと看護師さんには頭が下がる。キャイン、バタン、とならなくて本当に良かった。アナフィラキシーショックなどを警戒して、もう三十分ほど、病院にいさせていただいた。
三日ほど、お散歩はお預け、と言われた。家で用を足せない犬にお預けは無理なので、少し短めにするしかないな、と思う。ユクは、病院から帰ってきて、ようやく落ち着きを取り戻した。鳴くこともなくなり、ひとまず安心した。

夕方の散歩では尻尾が上がった!

夕方の散歩では、短いことに不満だったのか、広場で帰宅拒否を行った。いつも通りのユクだ。不動産屋さんにお願いして、蜂の巣の入り口を封鎖していただいた。スズメバチに刺されるのは二度目が怖いというから、これからはより一層気をつけたい。

帰りたくない。