ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

犬との暮らし。心配事とともに。

ユクは家へ来たときから右脚が良くない。それは野良犬時代に骨折した古傷なのだと思われる。リードを思いっきり引っ張るときも、明らかに上半身、つまり前脚の力を主に使っていることが見て取れる。上半身だけを鍛えてしまった歪なマッチョトレーニーのように上半身だけが発達している。走っていても、少し速度が上がってくると、後ろ脚は揃えて跳ねている。これは脚が悪い犬の特徴だ。

(阿呆な顔をして)走る!

それでも、いつも元気に遠くまで歩くし、ワンプロも大好きだ。ワンプロに関しては持久力がない。持久力の問題か、飽きやすい気持ちの問題か、計り知れないが、相手の犬がまだ遊びたりない、と誘っていても勝手にへたり込み、くつろぎ始めてしまう。まったくこのくらい自分のペースで生きてみたいものだ。

さあ、君たちも遊びなど止めて、この空気を胸いっぱいに吸ってみたまえ。

最近では健康な右後ろ脚にも怪我をして、病院に通った。何かと怪我や不具合が出る犬だが、大抵は悪い方向には行かず、治癒してしまうので、助かっている。ただ今回は、怪我が治ったねぇ、というタイミングで、スズメバチに刺された。

蜂刺され患部を自らケアするユク坊。

こちらもすぐに病院で手当てをしてもらい、事なきを得た。
三日ほどお薬を飲み、散歩もお預け、という生活を強いられている。最大の楽しみであるお散歩がとても短く切り上げられるのを不満に感じているようだ。しかし散歩に出掛けると、最近の三十五度を超える暑さなのか、お薬なのか、刺された箇所の炎症のせいなのかは分からないが、早々にバテているように感じる。もう少し出掛ける時刻を遅くして、お散歩の距離を延ばそうな、ユク坊。

何かと心配事が尽きない犬との暮らしである。
こんなことだが、毎日笑いが絶えない。