ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

犬の花粉症。

犬にもどうやら花粉症があるようだ。
犬を飼う前、小田原城で鎧姿をしたチワワが目をしょぼしょぼさせて、鼻を垂らしているところを見かけたことがあった。妻と、犬にも花粉症があるものなんだね、などと話した。人間の反応と似ていて、とても苦しそうに見えた。早く花粉の飛ばないところに連れて行ってやって、と願った。
肝心の飼い主さんはというと、「〇〇ちゃん、眠いんだね、もう少し頑張ってね」と、犬を励ましながらポーズを取らせて撮影に熱心であった。早く花粉の飛ばないところに、と願った。

モデル料、はずんでね。

妻の花粉症は子供の頃からの年季の入ったものである。私はといえば、七年ほど前からであろうか、四十を過ぎてから発症しはじめた。ずっと知らなかった苦しみをようやく私も知る身となった。

眼球を取り出して洗いたい。鼻を取ってしまいたい。
花粉症に苦しむ友人から、かような恐ろしい言葉を聞かされたものだ。それらの意味が少し分かるようになった。老眼なんて来ていない、と意地を張るのと似て、花粉症ではない、としばらく頑張って薬を飲まずにいた。が、数年前から薬の力を借りている。私はまだ症状が比較的穏やかな方であるので、三月ひと月でも服用すれば、あとは平気だ。スギ花粉のみに反応しているのだろう。

ポテチ食べたいよな。

それでも毎年、今年は花粉症を克服できるのではないか、と(結果的には)無駄な抵抗をする。グルテンフリーに糖質制限ビタミンDの接種など花粉症に良いとされることをいろいろとやってみる。だが、ここ数日に吹き荒れた風により、花粉が舞い上がったのであろう。薬を飲みはじめた。薬を飲んで、グルテンと糖質をいっぱい食べたほうが幸せだ。薬は一日たったの一粒。こんな小さな粒がこんなにも快適な一日をくれるのか。現代医療に感謝だ。現代に生まれて良かったが、現代でなければ花粉症もなかったかもしれない。

さて、ユクはどうか。
何となくではあるが、少し花粉症の気があるように思う。この季節、鼻頭が湿りがちだからだ。くしゃみもたまにしているが、それが花粉によるものなのかどうかは判別しがたい。

このくらいの症状なら、大丈夫そうだが、年齢を重ねてひどくなるということもあるやもしれない。

花粉が舞う季節、クン活は控えめにされてはどうか。