ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

「ゆる」ってなんだ。

ブラジリアン柔術という競技は、言うまでもなく格闘技だ。
格闘技なので、危険そう、というのはある面で正解である。私も幾度となく怪我を経験してきた。それでも取っ組み合う楽しさは他に代えがたく、怪我が治ればまたやっているし、怪我をしてもまたやりたいと思えるものなのだ。これは解説できるものではない。好きで仕方ない、と言っても良いものだろう。

柔術やるか?

怪我を経験すると、どういう局面で怪我するか、ということを少しずつ学ぶことができる。その学びのおかげで、怪我が少なくはなっていく。局面というのは、お互いの体勢だけの問題ではない。お互いの心の問題でもある。練習なのにムキになってタップ(参った)をしない、とか、組み合っている二人の本気度に差がある、とか。

後者は難しい問題だ。

「軽くやりましょう!」などと言ってくる人に限って、すごい勢いで攻めてくる。相手が軽くなければ、こちらも軽くなくなる。そんなものだ。だったら、最初から「軽く」なんて止めておけばよかった、となる。

軽くなめとっとくわ。

そんなことなので、私は「軽く」やることはしない。「軽く」なんて言っていると、結局怪我をする。練習でも常に真剣に取り組むようにしている。

軽く寝るわ。

最近、気になる言葉で「ゆる」という言葉がある。
たとえば、「ゆるヨガ」「ゆるFIRE」「ゆるミニマリスト」「ゆる自炊」「ゆる副業」など。「ゆる中学受験」なるものまである。やるならしっかりやりたい、と私などは考えてしまうが、ゆるく、が流行っているようだ。入門しやすさを表現しているのだろう。

トロール中は真剣そのもの。

「犬のゆる散歩」というものはなさそうだ。犬の散歩をゆるくなんてできない。車も人もいる中を散歩するユクと私にとっては、毎日が真剣散歩そのものだ。ユクにとって、は言いすぎた。ユクは真剣にクン活しているだけだ。私はそのお供を真剣にやっている。

犬はゆるくも軽くも飼えない。
私たちはいつも真剣だ!

そうでもないぞ!