ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

稽古。茶の湯。犬との距離。

数カ月ぶりに茶道の稽古に出向いた。釣釜がかすかに揺れていた。五徳のない炉の景色は大変気持ちの良いものだ。稽古場が遠くなり、なかなか行けなくなってしまった。そのような状況になってからも十年以上経つので、我ながら「ようやるわ」と思う。

雨でも八幡様。

休み休み、ご迷惑をお掛けしながらも、稽古場に行くと、大変歓迎してくださり、ありがたい。人生には様々な変化があり、自分の都合だけではどうしようもないことも多い。それでも茶の湯を続けておられる方も多い。

細くとも長く。
茶の湯はそのような関わり方も許容しているようだ。もちろん、太く短くでも太く長くでも大丈夫だ。あらゆる関わり方をして、かつ、共に学んで行ける。そのようなものだと感じる。

細く長く。

二泊三日での出張で、二日間に渡り稽古した。つまり、ユクと丸二日ほど会わないということだ。自然と、出張先でお散歩してもらってる犬に目が行く。こんにちは、とはさすがに声をかけないが、うちにも犬がいるんです、という目をしてしまっていると思う。

偉そうに君臨し、帰宅拒否するユク坊。

妻からの報告が楽しい。
ユクはここぞとばかり、我儘を繰り返しているようだ。私がいないことを寂しがることもない。一体ユクは、私や妻がたまにいなくなることをどのように理解しているのだろう。分離不安の様子を見せないのは良いことなのだが、人間側が分離不安症を発症すると、少しは寂しがってくれよ、と感じる。

犬との距離感。これも稽古すべきことなのだろう。

近い。(そういう意味での距離感ではない)