ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

くるっとマーキング

ユクはオスの犬だ。
お散歩中によく出会う、近所の犬たちに学んだのか、マーキング行為を行うようになってしまった。「なってしまった」と言うくらいなので、これを私たち飼い主は快く思っていない。どこでもマーキングをさせるのは社会的なマナーとして良くないことだからだ。
「なってしまった」のであって、最初の頃はまったくそのようなことをしなかった。匂いを嗅ぐことは最初からしていたが、匂いを嗅いだ後にマーキングをすることも増えてきた。だから、人様の家の前では、あまり匂いを嗅がせないようにした。以前は、絶対にマーキングしなかったので、安心していたが、今は匂いを嗅がせるポイントにも気を使うようになってしまった。

人通り戻ったねぇ(パンデミック後しか知らないはずの三歳オス)

このように困った行為ではあるが、オス犬だし、それは動物として持って生まれてしまった習性でもある。ユクがマーキングをし始めたころは、犬らしい行為に少し安心した。何か知らない遠くに連れられてきて、生活を楽しめるかどうか、と気にしていたから、縄張りごっこ(?)にユクも参加しているのかと思えば、うれしくもあった。

以前にも書いたが、これに加え、ユクはヒョイと片脚を上げてマーキングをするようにもなった。ユクは匂いを嗅いでいるとき、なぜ、他の犬のマーキングが木の高いところに付けられているのか、を理解できていないようだった。大きい犬もいるものだ、くらいに感じていたのだろうか。ところが、片脚上げ方式を偶然にも発見し、自分もそれができるようになってからは、小柄なユクではあるが、少しだけ上の方にマーキングできるようになった。

ちょっと苦手な側。

ただし、ユクは左脚が悪いので、左脚を軸足にするときはバランスが悪い。つまり右側に対してマーキングすることが苦手だと言える。では、右側にマーキングしたいとき、それも少し頑張って上の方にしたいとき、ユクがどうしているかと言うと、回れ右をしている。
つまり、進行方向と逆を向き、得意の左側へのマーキングに変換しているのだ。

考えてやっていることではないかもしれないが、なかなか利口な奴だ、と思ってしまった。「思ってしまった」と言うくらいなので。
以下略。