ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

リハビリテーションを受けて、犬にも施してみる飼い主。

足首の怪我をして、目下リハビリ中である。人間の話だ。
四十を過ぎてから格闘技(ブラジリアン柔術)なぞ始めたものだから、この十年余り何かと怪我をしてきた。安全な部類ではあるが、それでも格闘技であるから、小さな怪我は常である。あちこち痛い。そして一年に一回ほど大きな怪我もしてしまう。ここ数年は経験を積んだおかげか、怪我が少なくなってきていた。しかし相手のあることだ。自分が気を付けていても、相手が無茶をする人間だと防ぎようもない。今回の怪我の原因となった相手は、体重が三〇キロも多い人間であったので、そもそも一緒に練習するべきでなかった。その一点である。起こってしまったものは仕方ない。復帰に向けて、粛々と小さな運動、つまりリハビリというものをやっている。

リハビリに用いるセラバンド。今や百均で買えます。

スポーツ系の整形外科で、理学療法士さんに指導してもらってリハビリを行っている。大変素晴らしい。お医者さんはシップ出しとくから安静にしておきなさい、というくらいの対応だが、理学療法士さんは違う。そういう風に感じ、クリニックに通い詰めている点ですでに整形外科クリニックの勝利である。否、勝ち負けの問題ではない。

ここの広場にいると勝ち負けとかどうでも良くなるよね。

このたび、初めてリハビリテーションというものを本格的に実施している。さすがは専門家である、私の足首の機能は少しずつ回復してきている。これを受けていなければ筋肉や靭帯は硬くなり元の通りには到底近づかなかったであろう。

ユクの脚に骨折の跡があり、歩き方も少し変わっていることは何度も書いた。山や坂道を歩くのはユクの脚にとっての補強運動である、と考えている。つまりリハビリテーションだ。理学療法士さんに足首を触ってもらいながら、説明を受け、運動の指導をされていると、気持ちの上でも治っていくような感覚がある。ユクにもそれを感じさせてやりたい。人間の勝手な思い込みで、ユクには何も伝わらないかもしれないが、これはリハビリテーションなのだよ、と声をかけ、脚の筋肉をマッサージしてやり、少しの抵抗を与えて運動をさせる。

そんなことより、お腹のマッサージを希望する。

やらないよりはやったほうが良い、程度のことであるが、それは案外重要なことなのではないか。