ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

フランスでペットの販売が禁止された。

私は特別な動物愛護の思想を持っているわけではないが、同じ地球に暮らしている動物たちに対して、健やかに生きて欲しいとは考えている。また、人間以外の自然を脅威に晒す力を持ってしまった種としての責任も大きいものだと理解している。なので、このフランスの決定には賛成だ。ほぼ満場一致で可決となった点にも大変感心した。

歴史的に見て、犬は人と一緒に暮らしてきた。いや、人に寄り添い、人に面倒を見てもらった犬が生存してきた、という言い方のほうが正しいだろうか。品種改良されるようになった近代以前の、全部の犬が雑種だった時代から、犬は人間なしでは生き延びられなかったのだと思う。

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変わった休めポーズをするユク坊。

何をもって「自然」と呼ぶのかは難しい問題だが、犬が人と暮らすのは、自然なのだ。したがって極端に言えば、世話をせず山に放してやることが、犬を自然に帰すことではない。やはり面倒を見てやらねばならない。また現代では、首輪やリードを着けて、安全も確保してやらねばならない。

犬という種を大切にし、人類と共にこれからも繁栄させてやる、ということは人類の務めだ。

ユクは去勢されているので、子孫を増やすことは叶わないが、年下の犬に対して大変優しいところを見ると、犬社会(?)全体の何かしらに役に立っているのではないかと思われる。

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年下思いの雄犬、雑種2歳。

そのユクの世話をしている私たち夫婦も、結果的に犬全体の何かしらのお役に立っているのであれば幸いである。