ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

未来と過去にこだわりのない犬。

過去を悔やむ。未来を心配する。
人間の話だ。
犬は過去を悔やんだりしないし、未来の心配で心を痛めたりもしない。むしろ、それらの概念そのものがないのだろう。時間の概念すらないと言ってよい。時間がないから走る、ということはなくて、早く行きたいから走る。ただそれだけだ。ゆっくり味わって食べたほうが美味しいなどということを理解しないように見える。

それはさすがに美味しそうじゃない?くれ!

ユクをうちへ迎え入れてからすぐ、ペットロスを心配した。なんという人間らしさ。くよくよとする理由はここにある。飢えて今日食べる物もままならない人間は、食べ物に集中していて、過去のことをずっと考えたりはしないはずだ。今日明日のことは考えられても、老後のことで悩みもしないだろう。食うに困らなくなった人間の贅沢な状態こそが、悩みなのである。

犬の趣味にお付き合いする贅沢な時間。

贅沢しなければよいではないか。
なるべく「今」に近い時間のことを考えよう。それこそが悩みをなくす最高の手段だ。

それでも、思い出に浸る人間らしさは大切にしたい。このブログに駄文を記すのも、思い出のためだ。ああ、こんなこともあったね。と、あとで思い起こすことができる。

あの子いるかなぁ?

少し空間の捉え方も関係するが、こういうこともある。たとえば「朝の散歩で誰それちゃん(ユクの好きな犬)に会ったよ」と私が妻に言ったとき、それを聞いていたユクはその場でキョロキョロする。どこにいるのだ?来たのか?というふうだ。過去のことを話しているということが伝わっていない。

根に持ったりしません。

ユクが過去にも未来にもこだわりを持たないのなら、今日のお散歩楽しかったね、などと夜に思い出すこともないのだろうか。それは少し悲しいけれど、犬とはそういうものだ。からっとしていて良い。