なんとなく、予定がないのは悪いことのように感じる。ましてや、休日に予定がないと世間からずれた奴のように思われるだろうか。
歳をとって、仕事を若い時のようには出来なくなった。誰でもそうだろう。体力、集中力が若い頃とは明らかに違う。同じようにやっていると生命を削ることになると思う。一日のうちに、何件もの仕事をこなし、ToDoリストにチェックを入れていくようなやりかたは、四十代までだろう。
五十になれば、一日ひとつの仕事で精一杯だ。それに、頭を使うもの、集中力が要るもの、しっかり考えなければならないものなどは、できれば午前中で終わらせるようにしている。午後にそのような仕事をしないように。ミスをする確率が上がるからだ。
お昼を食べたら眠たくなる。犬と窓辺に座ってうつらうつらする。午後からの仕事は、手を動かすが頭をあまり使わないようなものが良い。集中力も大して発揮できない時間帯だから。
ここ数年の仕事は、このような感じで進行している。
仕事以外でもそうだ。
あれこれ詰め込んで達成感を得るよりも、一つのことに集中して楽しみたいと考えている。
実際にはなかなかないが、今日は何もしなかったなぁ、という日も良いのではないか。
何もしなかった、と言っても、朝は犬と散歩に出掛け、お昼は犬と午睡し、夕方は犬と散歩に出掛ける。犬の歯を磨き、犬と寝床に入る。
何もしない、が良い日になるのは、犬と過ごす時間が中心になるからかもしれない。
思えば、ユクが家に来てからだ。