ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

ながらスマホ。

私はマルチタスクができる方だと自負している。マルチタスクとは、いくつかの仕事を同時に進めることを言う。現代社会での生活は大変忙しく、皆がこのマルチタスクを強要されているようにも見える。

シングルタスクな犬。

 

ランチを食べながら、電車に乗りながら、友達とおしゃべりをしながら、常にスマートフォンに目と手をやっている。
朝の食卓でお父さんが新聞を読んでいたり、二宮金次郎が歩きながら本を読み勉強をしたり、と、これまでにもマルチタスクの光景はあった。そして、むしろその行動は称賛されていたではないか。いまではどうか。どちらかと言えば悪いことである、という扱いを受けるようになったと思われる。
そこで使われているスマートフォンになにやら問題がありそうだ。
本を読んでいれば褒められて、スマホを見ていると「ながらスマホ」として叱られる。

「ながら」はいかんよ。集中集中。

私たち人類は新しい情報に飢えている。新しい情報を知ることが、生き延びる術であったからだ。向こうから猛獣の群れがやってくるぞ、という情報をいち早く知ることにより、逃げることができた。新しい情報を知りたい、と思う遺伝子を持った人類が生き延びてきた以上、私たちの多くがその遺伝子を持っていると想像できる。
そこに付け込まれているわけだ。スマホの画面を見ることに中毒となってしまう。

現代社会では、スマホから距離を置いた時間こそが有意義な自分の時間、と呼べるものだろう。だから私は自然とスマホを使うことのできない趣味に熱中しているのだと思う。ブラジリアン柔術茶の湯だ。マットにも茶室にも、スマホやアクセサリー、腕時計なども持ち込むことができない。圏外の心地よさを味わうことができる。

圏外サイコー!

犬を連れながらスマホを触ったり、電話をしたりする方を見かける。私はそれをやらない。ユクが拾い食いをするかもしれないし、急にダッシュするかもしれないから、できない、と言ったほうが正しい。しかし、仮にユクが拾い食いなどしないよくできた奴だったとしても、スマホを触りたくはない。散歩の時間くらいは犬に集中してやりたい、と勝手ながら思うのだ。

なんかちげー犬が写ってねーか?

ただし雨雲レーダーは例外だ。
つまり、スマホが悪いわけではないのです。