ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

お礼

茶の湯の稽古に大阪まで通っている。十年ほど前、大阪から神奈川に引っ越す際、私はお茶の先生に引っ越す旨を伝えた。齢九十の先生は「鳩が豆鉄砲を食った」ような顔をされた。鳩が豆鉄砲を食った顔を実際には見たことがないが、鳩が豆鉄砲を食うとこのよう…

少しずつマーキングするようになった犬。

犬にはマーキングという習性がある。 犬を飼う前は、縄張りをアピールしているのかな、くらいに思っていたが、実はマーキングにはお互いの情報を交換する目的もあるそうだ。年齢や健康状態などを嗅ぎとることができるらしい。まったく人間には想像もつかない…

尻尾を振る速度が緩やかな犬。

犬が喜びを表現しているイメージとして、尻尾を振る、というものがある。実際には尻尾以外にも、跳び上がったり、万歳するように立ち上がったり、伏せして出迎えたり、と様々な喜びの表現があることを、ユクが来てから知った。中でももっともポピュラーな表…

見事な尻尾じゃのう、と褒められた犬。

ユクはご年配の方に何故か人気だ。「脚が長くて犬らしい格好だわね」と感心されることや鹿のような斑点模様を美しいと言ってくださることもよくある。また、あるときにはおじいさんが一言、「見事な尻尾じゃのう」と褒めてくださった。恐らくその人気の理由…

ポチとその思い出。犬のために作った歌。

犬を飼うのは、ユクが初めてだ。しかし、仲の良かった犬は高校生の頃にいたことがある。名前は「ポチ」という。ポチは、私の小学生のときからの親友が飼っていた犬で、一緒によく散歩に出かけた。ポチを連れて昼夜問わず、神戸のニュータウンを男二人と犬一…