ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

犬が鼻を鳴らした。

このような表現が小説などによく出てくる。フンッと、確かに鼻を鳴らしたような音を出すことがある。しかしこれは、匂いを嗅いだ息継ぎとしてのフンッであるように、私には思われる。 景色よりも地面 ユクは散歩に出て、そこら中の匂いを嗅ぐのが大好きだ。…

ついにクレートに入った犬

「そうそう、今日はクレートに入れたんだよ」と妻。そんなすごいことをさらっと言ってのけた。ユクはクレートには絶対に入らなかった。これはきっと、保護された時のことや空輸された時のことなどの記憶がそうさせているのだ、と考えていた。 ひどく嫌がるの…

お寺の門前に化けて出る男と犬

ユクと初めて散歩したときに行ったお寺がある。そのお寺は近所で、今でもよく行く散歩コースでもある。 寺の門前に少し見上げる程度の階段があって、ユクと駆け上がり競争をすることになっている。なぜかユクは階段を見ると駆け上がりたがる。階段の上にでも…

野良犬時代の暮らしに思いを馳せる

犬はどのような犬でも人に撫でられるのが好きで、こちらが大きな声で喜びながら近付くと、犬も尻尾を振って喜ぶものである、と思っていた。犬を飼うまでは。それは大きな間違いで、大声出して駆け寄って行こうものなら、吠えられるだけならともかく、犬によ…

ドッグランデビューをした犬と人

思いっきり走り回れるようにしてやりたい。と、犬を飼っている人は大体そのように考えているのではなかろうか。私も、ユクをリードから自由にして、出来れば他の犬たちとも触れ合うところなどを観察したいと思う。そのような飼い主の思いを実現できるところ…