ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

犬笛の再発見、ポチからユクへ。

高校生の頃、仲良くしている近所の犬がいた。その犬は友人の家にいた犬だった。祖父の家にも犬はいたが、長く一緒にいたという点においては、その友人の家の犬が最も長かった。名前はポチといった。

スタンダード過ぎない?

犬が寂しい時に出す「ピーピー」という音。なかなかに人間の心に刺さる音で、犬が悲しいとか、寂しいとか、そのように思っているのではないかという雰囲気を感じ取れる。私は自分の前歯を使って、この犬が鳴く音を真似することができた。

犬の声しないか?

ポチの家に近づいた時に、遠くからこの音を口で奏でながら歩いていく。すると玄関先に繋がれているポチはその音に気づき、ワンワンと吠え始めた。私が近づいてきたことが分かったのだ。ポチが私の登場を喜ぶには理由がある。私が来ると、必ず散歩に連れ出してもらえるからだ。

令和の犬もお散歩は大好き。

昭和の時代は、水をかけたり糞を拾ったりということをしていなかったと記憶している。近所の草むらに連れて行き、そこで用を足させた。道端にはよく犬の糞が落ちていたものだ。今では考えられないことだが、時代が進むにつれて、マナーや常識も変わっていくものだ。

私の「犬笛」は、ポチ以外に対しても有効だった。全ての犬ではないが、六、七割程度は反応してくれるという実感がある。

無反応のポーズ。

ユクに試してみたが、最初はあまり反応してくれなかった。反応しない三割の方の犬だったかと思っていたのだが、最近、この音にユクが反応するようになってきた。クレートに入って出てこなくなった時にこの音を出してやる。そうするとなぜだかクレートから出てきて、私の元にやってくる。私が「寂しい」という表現をしたように聞こえているのだろうか。

来てやったぞ!

以前は、この音を鳴らすと犬が振り向くのが楽しくてよくやっていたが、今はあまり余所の犬には鳴らさなくなった。使い道もないかと思っていたけれど、最近はユクに対して効果的に使える。若い時に習得したくだらない技が、思わぬところで日の目を見ている。