ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

白くなった朝と、震える足。

雪が降った。雪深い北国の方たちには申し訳ないが、雪が降ると、そして少し積もると、相当にうれしい。このところ関東地方は水不足でもあるし、少し雨でも降ったほうが良いな、という気持ちでいた。雨ではなく雪であったが、冬には雪がちらつくくらいが心地よい。夜に雪が降り、朝、窓を開けて外を見ると、いつもの景色が雪化粧をしていた。銀世界とまではいかないが、なかなかに白色が多く、特別な景色である。

白い!

ユクが積もった雪を見るのは二度目である。前回積もった日には私は大阪にいて、ユクと一緒にいなかった。妻から聞いた話だと、ユクはとても不思議そうにしていて、雪の匂いを嗅いだり、雪の上で馬鹿走りを始めたりと、彼なりにいつもと違う雰囲気を嗅ぎ取っていたようだ。今回はどうかと言えば、ちらちらと舞う雪をじっと眺めはしていたが、いざ散歩に出かけると、案外「これ、知ってるよ」という感じの様子であった。

通常運転。

それでも雪をクンクンと鼻で確かめるものだから、鼻の頭に雪がついてしまっていた。ついたまま平然とした顔をしているので、鼻が冷たくないのかなあと少し気になったが、本人は何とも思っていないようだった。今回は馬鹿走りもせず、落ち着いた様子で散歩をしていた。ただ、立ち止まるとその足はガクガクと震えていた。寒いのである。

止まると寒い。

ユクが生まれた宮古島は、とても暖かいところだろう。私は行ったことがないので、どのくらい暖かいのか、どのくらいの湿度なのか、想像するしかない。沖縄本島や座間味には行ったことがあるから、少しは南国の空気は理解している。そのような暖かいところで生まれた犬にとっては、この寒さは少しこたえるのかもしれない。

カッコつけてるけど鼻先に雪。

雪はコンコンと降っている。庭を駆け回るわけでもなく、また、家にこたつはないので、こたつで丸くもなれない。だが、暖房の効いた部屋で、ユクは丸くなって寝ていた。犬がどう思っているかはわからないが、とても幸せそうに見えた。