ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

犬とヤモリと午睡する。

初めてではないが、よく見かける、というほどでもない。
ヤモリが家に現れた。

ん?

大抵は外で見かけることのほうが多い。
家の中で見かけると、やはりギョッとする。
が、大人しいし、動きが気持ち悪くはない。というより、停止している印象である。
突然飛んだり、駆けてきたりするゴキブリとは大違いである。ゴキブリと書くだけで虫唾が走る。

二階行く?

お昼ご飯を食べたあと、ユクがお昼寝に誘う。二階のベッドに行きたそうにしている。よし、と私が立ち上がると、同じくらいのタイミングでユクも立ち上がる。プレッシャーをかけてくるのだ。仕方ないので連れて行く。リビングの扉の前でくるくる回って跳ねながら待っている。扉を開けてやると、タカタカタカと階段を先導する。

気配を感じるぜ。

寝室に入って、ユクがベッドに飛びのった。
壁の一点を凝視して、ユクが動かなくなった。目線の先にはヤモリがいた。

数日前に妻からヤモリの目撃情報を聞いていたし、見失った、とも聞いていたので、さほどは驚かなかった。それに、ヤモリは「家守」らしいから、駆除するわけにもいかない。捕まえて外に出してやるほどの勇気はない。壁でじっとしているし、そっとしておこう、と思った。

ヤモさん!(タモリ思い出すからヤメレ)

ユクに、気にしなくていいよ、と告げると、案外素直に見るのを止めて、寝はじめた。言葉は通じないが言葉の発する雰囲気をつかむのは本当に長けている。

数分おきに壁を確認したが、ほとんど動かない。
角度変わったかな?などと感じることもあったが、気のせいかもしれない。

すっかり忘れているようだったユク坊。

二十分ほどうとうとして、起きようかとユクに言うと、スパッと立ち上がった。本当に雰囲気トークが得意な犬だ。壁にヤモリの姿はなかった。