スズメバチの季節だ。
夏の終わり頃から、活発な蜂の姿をよく見かけるようになった。
ユクはスズメバチに尻尾の付け根を刺されたことがある。悲痛な声を上げて、しばらく苦しんだ。余程辛かったのだろう。今でも羽音に敏感で、聞くと尻尾を下げて、自分の後方を気にして、無事を確認する仕草をする。
その後、オニヤンマをかたどったグッズが蜂の対策になることを知り、妻がパラコードでオニヤンマの尻尾部分を模した物を作った。飼い主もユクもそれを身に付けている。希望のあった近隣のお友達犬にも配布したので、北鎌倉ではこれを付けている犬が数頭いる。気休めやお守り程度のことかも知れないが、今のところ、付けていて刺された、という知らせはない。

過日。
鎌倉らしい両側に林がある道をユクと散歩していた。
前に大きなスズメバチが現れた。羽音も大きい。「てめえ、どこに行こうとしてるんだ?」というような感じで前方にとどまる。スズメバチに遭遇したときの心得として、手で払ったり、走り出したりしてはいけない、ということが言われている。
私は手で払ったり、走り出したい気持ちになったが、懸命にこらえて、ゆっくりと(実際は少し小走りだったかも)歩いた。怖すぎる。

その後、別のスズメバチにも遭遇したし、帰りには、行きに門番をしていた、あのスズメバチにもまた追いかけられた。
ユクは、尻尾で払ったり、走り出したり、してしまいそうだ。自然な反応として、当然だ。
もう一度刺されるのは不憫なので、なんとかスズメバチのいないルートを歩かせてやりたいものだ。
