ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

大徳寺といえば一休さん。

お茶の用事で大徳寺へ行った。
利休忌という大徳寺で毎月二十八日に行われている法要がある。それにそえられた茶会のお手伝いで行ってきた。大徳寺には千利休のお墓がある。石田三成のお墓もある。古田織部のお墓もある。歴史で習ったことではあるが、三名様ともなかなかに壮絶な最期を迎えられている。自分のことを考えると、できることなら壮絶ではないほうがうれしい。

掃き清められている大徳寺

ユクと山を散歩していて、突然ユクが小動物を追いかける。リードを体にくくりつけている私は転倒し、山の斜面を滑り落ちる。ユクは驚いて逃げてゆく。ああ壮絶だ。身近にある壮絶な死のパターンであろう。そんなことはないほうがうれしい。

アキレスとの壮絶な闘い。

そう、大徳寺といえば「一休さん」だ。初めて一休宗純の墨跡を見たときには可愛い一休さんは何だったのか、と心をかき乱されたものだ。その一休宗純がモデルとなったアニメが「一休さん」であり、毎週欠かさず観ていたアニメ番組でもあった。新右衛門さんが馬で大徳寺にやってくる。大徳寺金閣寺を行ったり来たりする。地図で大徳寺金閣寺の位置関係を確認したりして謎の感慨にふける。

ふと、「一休さん」つまりアニメの「一休さん」を知っているのは、いくつくらいの人たちまでだろう、と気になった。若者に「大徳寺というのはね、あの一休さんに出てくる寺だよ」などと説明しても、何のことやら分からないのだろうか。いや、間違いない。分からないのだろう。

ああ、一休さん分からんかぁ、と謎の感慨にふける。

ぼくは円覚寺が好きだ。(門、閉められてるぞ)

大徳寺では犬を見かけなかったな。
ユクが朝から吐いた、と妻から聞いた。
帰ってお腹をさすってやろう。