「ペットは大切な家族です」
そのような表現を度々目にする。何となく居心地の悪い言葉だ。好きではない。確かに家族であるという感覚で、ユクと暮らしている。大切にもしている。そもそも大切でない家族が存在するのだろうか。長男は大切な家族です、次男は家族だけど大切ではありません、みたいなことが。家族は全員大切なのではないか。
だとすると、「ペットは家族です」で良い。わざわざ「大切な」という言葉を付けるから、居心地が悪くなるのだと思う。「おばあちゃんは大切な家族です」と言わないでしょう。家族は大切なものです。
犬が友達か、というと、友達でもある。
友達という表現か割としっくりくる場面が多い。恋人ほど分かりあえていないが、友達くらいの関係性はある。こちらがしっかりしないといけない関係ではあるが、友達というに相応しい。
仲間はどうだろう。
ユクはこちらのことを仲間と思っているかもしれないが、私はユクのことを仲間とは見られない。仲間はもっとお互いを助けあっているイメージだ。ユクに助けてもらっていないか、といえばそうではないのだが、やはり仲間という感じはしない。
柔術で同じジムに所属しているメンバーは、仲間という言葉がしっくりくる。友達ではない。仲間なのか友達なのか、そのようなところに使い分けるヒントがありそうだ。
格闘技のジムなどでは、「ファミリー」という言葉を使っている人達もいる。つまりは家族同然の集まり、ということだろう。
私自身はジムに家族を求めていない。
「ジムの会員は大切な家族です」
どうだろうか。
私はもう少し淡い関わりが良い。
「仲間」のほうが双方向な感じがして心地良い。