レトロゲーム愛好者の柔術仲間がいる。
私も新しいゲームはまったくやらない。八十年代から九十年代前半までのゲームが楽しい。彼はファミコンソフトを中古で沢山買い集めている。そしてとても詳しい。筋金入りのレトロゲーマーである。パソコンでプレイできるようになっているソフトもある。アーケードゲームやファミコン、スーパーファミコン、その他色々。
五十円や百円玉を入れずにプレイできるなんて夢のようだ。しかもこんなにも多くのゲームタイトルが販売されていたとは驚きだ。毎日放課後にゲームセンターに寄り道していたが、知らないゲームも多い。これらのタイトルを全てクリアしようと思うと、時間がいくらあっても足りない。
今回のレトロゲーム大会は二度目の開催だ。この家にいる猫と出会うのも二度目ということになる。
一度目は、私を見るなり丸い目、つまり驚いた顔になり、ソファーの下に隠れてしまった。しばらくして、ゲームをしている私のそばに来て、興味を持ってくれるようになった。そこまでだった。
二度目の今回は、また走って隠れてしまうのだろうか。
玄関を開けて入った。
また丸い目をしている。記憶はリセットされたかな。いや、隠れない。じっとこちらを見ている。興味を持っている。どうやら、前回の続きで行けるようだ。うれしい。
五分も経たないうちに、足にすり寄ってきた。これは猫の「すきすき」に当たる行動なのでは。撫でてあげても嫌がらない。これは良いぞ。
二度目にして触ることもでき、手からおやつも食べてくれて、随分と仲良くなれた。日頃より犬との接し方に気を遣っているからに違いない。動物に信用してもらえるのはありがたい。
今回は「ゲバラ」というゲームを二人協力プレイで全面クリアした。クリアした爽快感、達成感はゲームならではのものだ。そこも懐かしい感じがした。
SNKという会社の戦車を操るゲームがある。昔、父と行った喫茶店にこのゲームの筐体が置いてあった。百円をもらってこれをプレイさせてもらえることがとてもうれしかった。難しいので長くは遊べなかったが、思い出に残っている。
なんと、このゲームのファミコンソフトがあるらしい。彼は先日、手に入れたそうだ。第三回のゲーム大会は戦車ゲームがメインとなりそうだ。
猫ちゃんとは、抱っこまで行けるといいな。
猫の毛いっぱいで帰宅したが、ユクは浮気に気付いていない様子だった。