ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

ハンデに思うな。だが、身だしなみには気をつけろ。

ユクは足の運びが独特だ。
野良犬時代の古傷、左の後ろ脚に骨折をした形跡がある。よく見ると脚や身体は曲がっているし、左の太もも辺りの筋肉もあまり使えていないのか、発達していない。うちへ来た頃は、長く歩くこともままならず、どうなるものか、と案じていたが、心配するに及ばなかった。いまでは長めの山歩きをこなすようになったし、いくらでも歩くから、人間のほうが先にくたびれてしまう。休日に遠くまで歩いた折には「ユク、体力ついたねぇ」と妻とよく話している。

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山でのクン活はかなりはかどるようです。

一歳になりたての頃は、馬鹿走りをし、脚が痛くなって、キャン!と声を上げることが何度かあった。そんなことも最近ではほとんどなくなった。ユクが激しく遊んでいると、見ていて心配になることもままあるが、キャン!とはならない。学習したのか、体力でカバーしたのか。

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「ハンデ」って、なに?

感心するのは、脚のことをまったくハンデに思っていないところだ。これはこんなものだ、と受け入れている風に見える。いや、受け入れるもなにも、まったく気にしてはいない。人間は何かと理由を見つけて、自分が達成できないことをそれのせいにする。やってもいないのに、理由を付けてそもそもやらなかったりもする。人間の知性の高さが、その失敗回避能力として使われているのであれば、苦い話である。

少しでも犬を見習って、できないことの理由探しをやめて、とりあえずやってみる、ということを実践したい。「ハンデ」なんてものは何一つないのである、それは「ユニーク」と言ってしまえるものである、という考え方に取り組んで行きたい。

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「変」って、なに?

ユクの耳がめくれ上がっているところを見て、それでは格好悪いから、と直してやった。散歩から帰って、鏡で自分の姿を見たら、ひどい寝癖のまま出かけていたようだった。これはユニークでは済まされない。身だしなみには気を払いたい。