ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

犬を飼い始めたばかりなのに、悲しい。ドッグイヤーを生きる。

ドッグイヤーとは、犬の1年が、人に換算すると7年にあたるということで、非常に発展の早いIT業界などにおいて使われる言葉だ。戌年は関係ないし、犬の耳は聞こえが大変良いという話でもない。1年間で7年分くらい飛躍的に進歩している状態を指して、ドッグイヤーという言葉で表現する。意味は、「速さ」にフォーカスされているようだ。

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動物の一生を人間の一生に当てはめて考えるなんて随分勝手なことだ。それでも、犬がせいぜい15年くらいしか生きられない、長生きしても20年ほど、ということがとても悲しい。身勝手な思いだとは分かっているが、ユクが来てからしばらくそのことでいたたまれなくなった。

当り前だが、ユクはそんなことに悲嘆したりしない。瞬間瞬間を一所懸命に生きている。そんなユク坊を見習って、私もめそめそせず、この瞬間を大切に生きなければ、と心を改める。

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いま、ユクがやって来て8ヶ月が経つが、確かに時間が凝縮された感覚がある。さすがに7倍、4年ということはないが、1年半ぶんくらいの感覚はある。犬と暮らしていると、皆そのような感じを覚えるのだろうか。

幼い犬がぐんぐん成長し、やがて自分より歳を取ったようになり、介護をしてやるようになり、ついには最期を看取るのだ、ということ。そんなことを真剣に考えてから飼ったわけではなかったけれど、ユクが来たいま、とても真剣に考えている。犬も人もその生命がいつ終わるかなど分からないので、ひょっとすると自分のほうが看取られる可能性もある。

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そのときは、ユクに顔をペロッとして見送って欲しいな。いけない、結局悲しくなってしまった。