ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

お薬を飲む犬と飲ませる飼い主。(と見守るもう一人の飼い主)

右脚の後ろに傷ができた。犬の話だ。芝生や草むらなどで、勢いよくシャッシャッシャと走る直前の馬のように地を掻く仕草をするユク坊。リードを持つこちらも立ち位置を間違えれば砂をかけられることとなるので、止めていただきたい。こちらの気持ちなど少し…

無意識過剰になりたい飼い主と猫との格闘を準備する犬。

無意識過剰になりたい。と言うくらいだから、私は自意識過剰なようだ。これは大変に疲れる。自分に自信がないとそうなるそうだ。ということは無意識過剰な人間は自信過剰でもあるということか。過剰に自信のある人も怖いだろう。と、堂々巡る。 それでも無意…

何もしない(をしている)犬と人。

私は神戸で育ったので、東京ディズニーランドは遠くにある夢の国であった。小学生の頃、同じクラスに千葉県からの転校生がやってきた。ディズニーランドの近くから来た、ということで、瞬く間にクラスで人気者となった。そのとき、クラスメイトの誰もがディ…

真剣な犬と笑いのある日々。

笑うと健康に良さそうだということは、わざわざ科学的に証明してもらわなくとも、誰しもが経験的に感じうるものであろう。眉間にしわを寄せ、キーボードをカチャカチャやっているだけの仕事をしていては、いかにも不健康である。部屋に篭ってモニターを眺め…

ユクの好きな犬。言葉を雰囲気で聞く犬。

ユクはたまにモテている。しかし、モテている相手のことを自分も好きになる確率は低い。つまり相思相愛の仲にはなかなかならないようだ。ユクは、飼い主である私たちも驚くほど、優しく挨拶ができることがある。ことがある、というよりは、そういう相手がい…

留守番中の盗み食いをしない犬とする飼い主。

私は小学生の頃、家の留守を任されることがよくあった。共働きなわけではないのだが、母親は外での活動が多く、専業主婦の家のわりに留守番をすることが多かったと思う。共働き夫婦の児童は学童保育というところへ預けられる子たちもいたが、うちは一人息子…

ユクがうちへ来て三年。

人が人と出会うことの確率を考えると、軽々しく「奇跡」などという言葉を口にしそうになる。実際にそのことを考えると、あまりに多くの偶然の重なりによる出会いに怖くなる。感動するというより怖い。 「あの日あの時あの場所で君に会えなかったら」という歌…

雨の日散歩。新しい雨合羽を買ってもらった犬。

ユクは保護犬で、半年くらいの野良犬経験がある。人から食べ物をもらうことを知っていたようなので、その期間にどなたかに食事を頂戴していたのだろう。ただ、人に馴れているか、といえばまったくそのようなことはなく、警戒心がとても高い。「とても高い」…

ゴールデンウイーク!由比ヶ浜へユクとゆく。テントは移動式縄張り。

ゴールデンウイークだ。パンデミックもひと段落で良いのではないかという感じが、道行く人々の様子からもうかがえる。今年は季節の歩みが早く、暑くなるのも早いようだ。五月の初旬でももう夏日になるところも出てきている。これだけ暑いと、マスクも外しや…

犬には必要のないファッション。

二十代の半ば、英国に一ヶ月間滞在した。留学でも何でもない。会社を辞めて無職となり、自由な時間を創出して、海外に飛び出したのだった。会社は入社してからずっと辛かった。会社の人たちは、先輩も同僚もとても良い人ばかりで、仲良くさせてもらった。嫌…