ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

ある一日。お誕生日の犬。

ユクが三歳になった。野良犬としての生活が数ヶ月間あり、明確なお誕生日は不明である。お医者さんに歯など見ていただき、推定何ヶ月齢というところから、九月生まれであろう、ということになった。いま、九月であるから、三歳ということになる。 うちへ来た…

くっつきたがる犬。

犬のシャンプーをした日の夜のみ、犬と一緒に寝る。という計画を立てたものの、すぐに破綻した。今日が特別である、という概念を犬が理解しないからである。昨日今日ということよりも、布団に入ってよし、とされた、ということが犬にとっては重要なことであ…

猫との格闘。臆病な犬のケース。

ユクは猫が嫌いなようだ。家へやって来る前にユクがお世話になっていた預かりボランティアさんのお宅には猫も数匹住んでいた。ユクは平然と一緒にいて、大丈夫そうに見えたが、猫をかぶっていたのか。 犬も丸くなるのさ。 高校生の頃、仲良くしていた犬が近…

なぎさ橋珈琲へユクとゆく。

鎌倉から逗子へ向かう海岸線を車で走る。右手に海が見えて、大変心地よい。週末は渋滞もするが、海の前なので、そんなに苦にならない。同じような光景(といえば関東の人に怒られそうだが)が神戸の方にもある。須磨から塩屋、舞子を走る国道2号線がそうだ。…

余生、二十二年目。

いつかの法事の帰り、父と叔父、叔母、従兄弟たちと食事をしていたときのこと。私はもう五十歳になる、というようなことを話していた。すると、七十を越えた父と叔父が、声を揃えて、「五十は若いぞ」と言った。経験からそう感じたであろう言葉は、信じてお…