ユクとゆく

宮古島で保護された犬、ユクとの暮らし。

小躍りする犬。風流な犬。

犬は笑わない。笑った顔に見えることもあるが、それは人間が犬の顔に笑顔を見ているだけで、犬が人間のように笑っているわけではない。では、犬に感情がないかというとまったくそんなことはなく、喜怒哀楽が豊かだ。それは犬と接してみればすぐに分かること…

センチメンタルな人間の嗅覚

神戸のニュータウンで育った。ニュータウンというのは、一般的な言葉なのだろうか。神戸の山は開拓され、平たい台地となった。その上に新しい住宅地が建設された。台地の上だからか、「何とか台」という名称の住所が多かった。山の土は海に持って行かれて、…

ひょっとして苦手ではないのでは?

散歩から帰ってきて、ユクがいかにも満足している風なときと、そうでないときがある。沢山歩いて体力を使ったあとや、新しい場所に行きクンクン活動を頑張ったあとなどは大変満足気である。帰ったらくたびれてすぐに眠る。犬のお友達と一緒に遊ばせてもらっ…

犬が構えとるでしょうが!

ユクは大きい方をするとき、なかなか位置が定まらない。まず、どこでしようか、ということから始まる。一年も一緒に散歩をしていると、いつどこで催すのか、ということが分かってくる。分かってくると偉そうに言ったが、思いもよらないところで構え始めるこ…

あいつの朝礼を3回聞くと死ぬ、と言われた男と生き延びた保護犬。

社会人一年生となったときに勤めていた会社で、月に一度ほど朝礼の挨拶という役目が回ってきた。初回は、萩原朔太郎の「くさった蛤」を朗読し、どんよりとした空気を営業フロアに醸し出した。2回目は、自然が環境がと言うが、人間対自然という見方そのものが…